Ｓ４５Ｃの厚板プレス抜き加工

“S45C”とは、一般的にさまざまな工業用途で使用される炭素鋼の１種類の鋼材になります。S45Cは、その鋼材が中程度の炭素含有率を持つことを示しています。具体的には、“S”は鋼（Steel）を表し、“45”は材料中の炭素の含有率を示しており0.45％の含有量であることを示します、“C”は炭素鋼（Carbon Steel）を指します。 

S45C鋼は、その良好な機械加工性、溶接性、成形性で知られています。これは、歯車、シャフト、軸受、ボルト、スタッドなど、機械および設備のさまざまな部品の製造によく使用されます。中程度の炭素含有率は、強度と靭性の良いバランスを提供します。 

弊社では、機械構造用炭素鋼鋼材（S45C）の厚板プレス抜き加工の実績が多数あります。 

 

機械構造用炭素鋼鋼材（S45C）の機械的性質

（規格番号：JIS G 4051） 

熱処理	降伏点  (N/mm2)	引張強さ  (N/mm2)	伸び(％)	絞り(％)	衝撃値  (J/cm2)	硬度(HBW)
焼きならし	345以上	570以上	20以上	–	–	167～229
焼きなまし	–	–	–	–	–	137～170
焼入れ• 焼戻し	490以上	690以上	17以上	45以上	78以上	201～269

ＨＲＢ　１０１以下 

 

機械構造用炭素鋼鋼材（S45C）の特徴・用途 

●S45Cは炭素鋼鋼材としては最も一般的なものです。熱処理（焼き入れ、焼き戻しなど）により得られる機械的性質も向上するため、用途に広がりが出ます。

だだし、決して焼入れ性を保証された材料ではありませんので、特に製品形状が大きくなる場合は、指定の硬度により、非常に難しくなる事があります。 
 
●S45Cは機械や自動車部品・部材（クランクシャフト、アクセルシャフト、キー、ノックピンなど）の厚板プレス抜き加工にご利用いただけます。 

 

S45Cの厚板プレス加工性 

S45CやＳＰＣＣやＳＰＨＣのような普通鋼に比べると、硬度が高いのでプレス抜き加工には向いている材料であるとは言えません。ＨＲＢも１０１以下とＳＰＣＣなどと比較すると倍近い数値になっています。せん断強度の規定はありませんが、引っ張り強度は５９０～６９０n/mm以上と言われており、やはり普通鋼と比較すると倍近い数値になっております。 

弊社で加工中も、普通鋼と比べると加工中の騒音も非常に大きく、金型トラブルも非常に多く、厚板でプレス抜き加工をするにはノウハウが必要になります。 

弊社では、金型材質や迅速にメンテナンスをできるノウハウがありますので、S45Cの厚板のプレス抜き加工の量産のご対応をしております。